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2006年 06月 17日
5月31日で三六五日全ての募集が終了致しました。
応募総数は5260句で、64%の3385句がインターネットでの応募、36%の1875句がハガキとFAXでした。 前回とほぼ同数、日本全国津々浦々よりローカル色豊かな楽しい作品が寄せられました。スタッフ一同心よりお礼申し上げます。また、同時に第2期優秀賞の選考も終わり、各月毎に以下の作品が優秀作品に選ばれました。オメデットウゴザイマス。 それでは早速作品につ いていつもの通り私の毒談と変見で論評?させて頂きます。 【5月】 まっさきに 家計がばてる 連休後 佐川晶子 《評》解りやすく、また共感を覚える作品です。長いゴールデンウィークが家計を直撃、「お父さんがばてる」といった作品が多い中で「家計がばてる」はウマイ、座布団3枚!欲を言えば、ペンネームを楽しみにしている審査員もいますので作品をグ~ンと盛り上げてくれるペンネームがあると更にパワーアップ出来ることと思います。 【6月】 冷蔵庫 嫁のジョッキが 場所を取り みんせい 悲哀を感じるなぁ。旗日もなく、目立つ行事といえば父の日くらいしかない6月に無理やり持って来るセンスの良さ?が光ります。夜、風呂上りにビールでもと冷蔵庫を開けたところ、お父さんの缶ビールはドアポケットに、息子の嫁さんだろうか、専用ジョッキが一番冷えてるど真ん中に堂々と陣取ってる。家庭内の縮図とも見える冷蔵庫の中に人生のコントラストがはっきりと描かれたスバラシイ作品となっています。絵面的にも第3者から見てとっても面白おかしく「なんちゅうこっちゃ、ハッハッハッ」と笑え、私的にはこのチョット弱気なお父さんより、どんな「嫁」なんじゃ?と想像をかき立てられます。青木さやか、シズちゃん、はたまた森三中、もしかしたら蛯ちゃん?まさか…。どんなキャラでもマルチに楽しめるこの作品に花まる。 【7月】 短冊に 欲しい品書き 見せる妻 あさがお姫 あさがお姫のペンネームに燻し銀の輝き。「10年以上も連れ添えばこんなもんよ」とばかりに夫の立場から客観的に自分のことをさらっと言う「妻、恐るべし」。 しかし、この手の作品にありがちな嫌味が無く、語り口、ペンネームともにうまく調和が取れているせいか、思いのほか好感の持てるイイ感じに仕上がっています。 七夕に織姫、彦星の夢と希望を打ち砕くなんとも現実的な作品では有りますが、こんな奥さんを可愛く思えるあなたはかなりの夫婦エキスパートと言えるでしょう。 【8月】 キャンプ来て テント立てるも 妻の指示 どんぐり テンポ良くきれいに仕上がり過ぎ、一瞬見過ごしてしまう完成度の高さ。文句無しの優秀賞です。昨今では当たり前の家族スタイル?とも言える一幕。日常の奥深くまで浸透した妻の権限、本来はお父さんの「見せ場」であるテント張りまでもが妻の指示とくれば、お父さんは何処でカッコいいトコ見せればいいんでしょう。「どんぐり」というペンネームにも日頃の執行権を失い、全く角のないま~るいお父さん像が伺えます。 以上簡単ではありますが第2期優秀作品へのウンチクを語らせていただきました。総評としてお父さんを題材にした作品が多く、父受難の時代に見えがちですが、カミナリ系頑固親父よりは、妻を立て、子供を立て、陰となり家族をサポートする可愛く健気な父親像が、逆に家族から好感を持たれ、しいては父親としての信頼に繋がっている。これが現代の家庭円満のヒケツでしょうか。
by nakagomi_1
| 2006-06-17 08:48
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